注目の論文
腎機能に関連する遺伝的多型
Nature Genetics
2010年4月12日
Variants associated with kidney function
腎機能に影響する遺伝的多型について報告する2本の研究論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能が時間の経過とともに徐々に失われていくことを特徴とし、腎機能が停止する末期腎疾患(ESRD)を引き起こすこともある。患者をCKDと診断し、あるいはCKDのリスクがあると判定する際に重要な腎機能の臨床的測定値の1つが糸球体ろ過量(GFR)である。GFRは、通常、血中クレアチニン値から推定される。クレアチニンは、腎臓によって血中から除去される老廃物である。
C Foxらは、ヨーロッパ系の67,093人を対象に全ゲノム解析を行い、その後、ヨーロッパ系の22,982人を対象とした追加解析を行った。その結果、GFRに基づく推定により腎機能に影響する遺伝子座を新たに13個同定し、このほかにクレアチニンの産生と分泌に影響する7つの遺伝子座を同定した。一方、J Chambersらは、ヨーロッパ系の23,182人のゲノムを解析し、それに引き続いて別の16,427人についてゲノム解析を行い、血中クレアチニン値に関連する4つの遺伝子座を同定した。Chambersらが報告した4つの遺伝子座は、いずれもFoxらが報告した20個の遺伝子座に含まれている。
doi: 10.1038/ng.568
注目の論文
-
1月21日
健康:GLP-1受容体作動薬に関連する健康上の利益とリスクの調査Nature Medicine
-
1月21日
神経科学:ブレイン・コンピューター・インターフェースを用いたバーチャルクアッドコプターの操縦試験Nature Medicine
-
1月16日
人類学:鉄器時代のブリテンにおけるケルトの「ガールパワー」Nature
-
1月14日
健康:米国における認知症リスクの増加Nature Medicine
-
1月14日
微生物学:腸内細菌が砂糖への欲求を制御している可能性があるNature Microbiology
-
1月9日
生物多様性:淡水生物の約4分の1が絶滅の危機に瀕しているNature