注目の論文
てんかんにおけるカリウムチャネルの役割
Nature Neuroscience
2010年8月2日
Potassium channel's role in epilepsy
海馬は記憶に関する重要な領域であり、マウスでは海馬にある特定種のカリウムチャネルについて数を減らしたり活性化を抑えたりすると、てんかんの場合と似た複数の脳領域に興奮性亢進が起こる。Nature Neuroscience(電子版)に報告された研究によると、てんかんの一部の病型にみられる興奮性亢進の根拠が説明できるかもしれない。
T Jeglaらは、海馬の錐体神経細胞にあるカリウムチャネルKv12.2の遺伝子をノックアウトしたマウスを作出した。このマウスは錐体神経細胞のランダムな興奮性という徴候を示し、ある種のてんかんでみられる症状と似た発作を自然発症した。野生型マウスのカリウムチャネルを薬剤で薬理学的に遮断しても同じ結果が得られた。これらは予備的な結果にすぎないが、ヒトのある種のてんかんが生じる機構を理解するのに役立つかもしれない。
doi: 10.1038/nn.2610
注目の論文
-
3月27日
医学研究:ブタから人間への肝臓移植の評価Nature
-
3月25日
神経科学:マラソンランナーは脳内のミエリンの可逆的な変化を経験するNature Metabolism
-
3月25日
加齢:健康的な加齢のための食事パターンの特定Nature Medicine
-
3月20日
神経科学:鳥の脳が明かす言語の秘密Nature
-
3月20日
創薬: 新しい抗真菌薬が多剤耐性の真菌を撃退Nature
-
3月18日
ウイルス学:FDA承認の抗ウイルス剤がマウスにおける鳥インフルエンザの転帰を改善Nature Microbiology