注目の論文
芦毛馬の遺伝的原因
Nature Genetics
2008年7月21日
Genetic origins of the Grey horse
芦毛馬は独特の色をしているが、その根底にある遺伝子変異が同定されたことを報告する研究論文が、Nature Genetics(電子版)に今週掲載される。
一般に、芦毛馬は、古典馬場馬術のために調教される有名なリピッツァナー種の純血種を含むアラブ種の子孫にみられ、その印象的な外観のために、人間によって選択されてきた。芦毛馬は、生まれたときは黒髪だが、毛髪の色素が徐々に失われ、生後6~8年で白髪化するが、地肌が黒いので灰色に見えるのである。
ウプサラ大学(スウェーデン)のL Anderssonらは、8品種の合計800頭を超える芦毛馬において、ウマ25番染色体上の領域に遺伝子多型が検出され、芦毛以外のウマからは検出されなかったことを明らかにした。そして、さらなるマッピングの結果、芦毛馬において、隣接する2個の遺伝子(STX17とNR4A3)の過剰発現を促進する4,600塩基対のDNAの重複を同定した。
毛髪色素の欠乏の原因が、この2個の遺伝子の一方だけの過剰発現なのか、それとも両方の過剰発現なのか、という点は解明されていない。Anderssonらは、15歳超の芦毛馬の70~80%が黒色腫にかかっており、これによって寿命が短くなっている点を指摘し、STX17とNR4A3の過剰発現が、皮膚と毛嚢中の色素含有細胞の増殖率に影響を与えて、黒色腫感受性と毛髪色素欠乏を同時に促進している、という見方を示している。
doi: 10.1038/ng.185
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