注目の論文
アテローム性動脈硬化症のドライバー
Nature Immunology
2013年9月2日
Driver for atherosclerosis
インターロイキン-1α(IL-1α)は、不飽和脂肪酸に曝されたときにマクロファージ(病原体や分子を貪食して細胞から廃棄する免疫細胞)が分泌するシグナル分子で、アテローム性動脈硬化症を推進する強力なドライバーになる可能性があるという。
脂質、特にコレステロールとその誘導体が動脈壁に蓄積するとマクロファージが活性化され、炎症やアテローム動脈硬化性プラークの形成につながる。プラーク中のコレステロール結晶が引き金となってマクロファージがIL-1βを分泌し、これがアテローム性炎症や病気に結びつくことが、これまでに明らかになっている。
しかし、Stefan Freigangたちは、高脂肪食を摂取したマウスの動脈硬化プラーク中に不飽和脂肪酸が時とともに蓄積し、これがマクロファージによるIL-1α分泌を誘発し、IL-1βの分泌を抑制することを発見した。アテローム性動脈硬化症にIL-1αとIL-1βがそれぞれどのように関わるかがさらに解明されれば、アテローム性動脈硬化症の治療法に結びつく重要な手がかりになるだろう。
doi: 10.1038/ni.2704
注目の論文
-
11月21日
生物学:全ヒト細胞アトラスの作成Nature
-
11月21日
健康科学:イカに着想を得た針を使わない薬物送達システムNature
-
11月20日
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications
-
11月19日
健康:肥満に関する記憶は細胞に書き込まれるNature
-
11月19日
メンタルヘルス:50歳以上の成人のウェルビーイングは、インターネットの利用によって改善される可能性があるNature Human Behaviour
-
11月15日
人工知能:AIが生成した詩は人間が書いた詩よりも好まれるScientific Reports