注目の論文
カレイ目魚類のゲノムと性染色体の進化
Nature Genetics
2014年2月3日
Flatfish genome and sex chromosome evolution
カラアカシタビラメ(Cynoglossus semilaevis)の全ゲノム塩基配列が解読され、その結果を報告する論文が掲載される。これは、カレイ目魚類で初めての全ゲノム塩基配列解読であり、性染色体の進化に関する手掛かりがもたらされた。
カラアカシタビラメは、生息地を外洋から海底に変えるが、その際に、新しい環境への適応の一環として、左右対称な体から左右非対称な体に変態する。
今回、Songlin Chenたちは、中国に生息するカラアカシタビラメの雄(2つのZ染色体を有する)と雌(Z染色体とW染色体を有する)のゲノムの塩基配列を解読、解析した。そして、この解析結果から、カラアカシタビラメの性染色体(Z染色体とW染色体)の構造と進化に関して、1つの考え方が導き出された。それは、これらの性染色体が、一対の常染色体(性染色体以外の染色体)から進化したという考え方だ。また、Chenたちは、変態の前後で異なった発現調節を受ける遺伝子を同定した。このことは、これらの遺伝子が、海底環境への適応に関与していることを示唆している。
doi: 10.1038/ng.2890
注目の論文
-
3月27日
医学研究:ブタから人間への肝臓移植の評価Nature
-
3月25日
神経科学:マラソンランナーは脳内のミエリンの可逆的な変化を経験するNature Metabolism
-
3月25日
加齢:健康的な加齢のための食事パターンの特定Nature Medicine
-
3月20日
神経科学:鳥の脳が明かす言語の秘密Nature
-
3月20日
創薬: 新しい抗真菌薬が多剤耐性の真菌を撃退Nature
-
3月18日
ウイルス学:FDA承認の抗ウイルス剤がマウスにおける鳥インフルエンザの転帰を改善Nature Microbiology