注目の論文
精神遅滞に関連するde novo(新生)変異の同定
Nature Genetics
2010年11月15日
Mental retardation linked to new mutations
原因不明の精神遅滞症例のほとんどは、de novo(新生)変異によって引き起こされているとする考え方が、Nature Genetics(電子版)に掲載される論文に示されている。
大規模なde novoコピー数変異は、統合失調症、自閉症や精神遅滞の原因の1つとして知られているが、こうした一般的な疾患におけるde novo点変異の頻度や影響については、解明がほとんど進んでいない。J Veltmanと H Brunnerらの研究チームは、この点を明らかにするため、原因不明の精神遅滞患者10人について、タンパク質をコードする塩基配列全体を調べ、非罹患の両親のものと比較した。その結果、6人の患者において、タンパク質をコードする塩基配列に、両親にはないde novo変異が見つかった。これが、患者の知的障害の原因となっている可能性が非常に高いとされる。
今回得られた知見からは、この被験者集団における精神遅滞症例の大部分をde novo点変異と大規模なde novoコピー数変異によって説明しうることが示唆されている。
doi: 10.1038/ng.712
注目の論文
-
3月27日
医学研究:ブタから人間への肝臓移植の評価Nature
-
3月25日
神経科学:マラソンランナーは脳内のミエリンの可逆的な変化を経験するNature Metabolism
-
3月25日
加齢:健康的な加齢のための食事パターンの特定Nature Medicine
-
3月20日
神経科学:鳥の脳が明かす言語の秘密Nature
-
3月20日
創薬: 新しい抗真菌薬が多剤耐性の真菌を撃退Nature
-
3月18日
ウイルス学:FDA承認の抗ウイルス剤がマウスにおける鳥インフルエンザの転帰を改善Nature Microbiology