Nature ハイライト
素粒子物理学:大幅に引き上げられた磁気単極子の質量の下限
Nature 602, 7895
シュウィンガー効果によれば、十分強力な電場の存在は荷電粒子の自発的生成につながる。同様に、高磁場もまた、磁気単極子(標準模型を超えるいくつかの理論で仮定されている仮説的粒子)の生成に有利に働くはずである。今回CERNのMoEDALコラボレーションは、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)における重い鉛イオンの衝突の際に生じた高磁場においてシュウィンガー効果を通して生成される磁気単極子を初めて探索し、磁気単極子自体は見つからなかったが、この仮説的粒子の質量の下限が得られたことを報告している。
2022年2月3日号の Nature ハイライト
ナノスケール材料:モアレ物質におけるねじれの再現性
遺伝学:オープンサイエンスによるイヌの老化研究
素粒子物理学:大幅に引き上げられた磁気単極子の質量の下限
物性物理学:人工的にゲージ場を創り出す
化学工学:選択的硫化に基づく金属の分離
ナノスケール材料:ナノスケールの水流における量子摩擦
遺伝学:制約のあるゲノム領域の外に偏る変異
遺伝学:宿主の防御効果はマラリア原虫の遺伝型によって変わる
神経科学:発話計画の脳内回路
神経科学:グリッド細胞の集団活動を可視化する
発生生物学:心臓中胚葉分化のエピジェネティック制御
微生物学:耐性菌の出現は抗生物質の臨床使用よりも古い
ウイルス学:ペタ塩基規模のデータベースに潜んでいた多数の新規RNA
コロナウイルス:SARS-CoV-2特異的な長期生存記憶T細胞
免疫学:幹細胞様の自己免疫性前駆細胞は1型糖尿病を誘発する
がん:血液がんの進化のタイミング