Nature ハイライト

生化学:切り札的な抗生物質の生合成のカギとなる酵素

Nature 602, 7896

カルバペネム系抗生物質は、臨床で最終手段として使われる重要な抗生物質であり、抗菌スペクトルが広く有効性が高い。今回、カルバペネム系抗生物質であるアスパレノマイシンAの生合成に関わるラジカルS-アデノシルメチオニン(SAM)酵素のTokKのX線結晶構造と反応機構が明らかにされ、この抗生物質の生合成経路についての手掛かりが得られた。この知見は、カルバペネム類という有用で多様な酵素グループに共通すると考えられている触媒反応の解明につながるかもしれない。

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