Nature ハイライト
Cover Story:隠された宝:ライダーの森林調査であらわになったアマゾン川流域における低密度都市の証拠
Nature 606, 7913
カサラベの人々は紀元500〜1400年頃にアマゾン川流域の南西部に住んでいたが、この文化については、考古学的遺物が密林に覆われているためあまり理解されていない。今回H Prümersたちは、ボリビアのアマゾン地域でカサラベの新たな集落を発見したことを報告している。彼らは、ライダーを用いて森林を調べ、2か所の大規模集落(面積はそれぞれ100 haを超える)と24か所のより小さな集落を明らかにした。このうち15か所は、以前に存在が確認されていたものである。表紙は、大規模集落の1つであるCotoca遺跡で、複数のマウンド状の盛土(うち1つは高さが20 mを超える)と長く延びた堤道をはっきりと見ることができる。著者たちは、今回の結果は、アマゾン川流域西部における農業を基盤とする低密度都市の初めての証拠であると述べ、この地域の先スペイン期の人口密度が、これまで考えられていたほど低くはなかったと結論している。
2022年6月9日号の Nature ハイライト
惑星科学:連星系は円盤進化に影響を及ぼす
原子核物理学:さまざまなスケールから中性子星を探る
物性物理学:宇宙空間で実現させたボース・アインシュタイン凝縮体
物性物理学:クーパー対を直接見る
材料科学:電子顕微鏡でフォノンを見る
光物理学:中性励起子の量子閉じ込めの電気的制御
エネルギー貯蔵:電池の電極における電圧減衰の要因
進化学:性染色体化の準備が整った常染色体
遺伝学:ヒト造血系の生活史
神経科学:死後でも神経機能は回復できる
遺伝学:ブタ腸の微生物相で見られた遺伝的影響
ウイルス学:2種類の抗HIV-1抗体の併用による長期のウイルス抑制
ウイルス学:HIV感染急性期における抗HIV抗体2剤併用の効果
細胞生物学:新しいマルチオミクス手法によるミトコンドリアタンパク質機能の解明
がん:加齢の間に黒色腫の肺転移を促進する機構
分子生物学:どの補因子が必要かで、エンハンサーを分類できる
生化学:スクアレンを中間体としないトリテルペン生合成