Nature ハイライト

Cover Story:メキシコのヒトのゲノミクス:バイオバンクによって得られたメキシコの多様な集団の遺伝子に関する知見

Nature 622, 7984

表紙は、ウイチョル族先住民の絵画に着想を得て描かれた、メキシコの遺伝的多様性を反映したデータに基づくメキシコの地図である。今回A Moreno-Estradaたちは、メキシコバイオバンクプロジェクトの初期の成果を提示している。著者たちは、全国的なデータベースを作るために、メキシコの32州全ての6057人の遺伝子型を決定し、先住民コミュニティーの代表が含まれていることを確認した。そして、このデータを用いて、22の複雑形質のゲノム規模関連解析を行い、ポリジェニックスコアによって疾患の発症リスクがどの程度正確に予測できるかを評価した。もう1報の論文でJ Marchiniたちは、メキシコシティーの2つの地区の成人14万人の遺伝子型と遺伝子配列を決定したMexico City Prospective Studyから得られた結果を示している。今回の2報の論文をまとめると、メキシコの人々の遺伝的来歴が明らかになり、疾患の遺伝的リスクに関する知見が得られている。

2023年10月26日号の Nature ハイライト

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