Nature ハイライト

Cover Story:ウミガメの想起力:アカウミガメは航路決定の助けとして磁気地図を学習する

Nature 638, 8052

ウミガメは長距離の移動後であっても容易に摂餌場へ戻ることができる。ウミガメがこの航路決定の芸当をいかに達成するかはいまだ解明されていないが、地球の磁場を道しるべとして使っていると考えられている。今週号では、K Goforthたちが、若いアカウミガメ(Caretta caretta、表紙画像)が特定の地域の磁気的特徴を学習できることを明らかにしている。研究者たちは、アカウミガメの幼若個体に対し、ある実際の地理的位置に対応する特定の磁気的特徴にさらされた場合には食物を期待し、別の磁気的特徴に対しては食物を期待しないよう教えた。その結果、これらの個体はこれらの磁気的特徴に対して異なる反応を示し、食物と関連付けられた磁気的特徴に触れた際には特徴的な「ウミガメダンス」を行った。これは、ウミガメが内なる磁気地図を作製して航路決定に役立てていることを示唆している。

2025年2月27日号の Nature ハイライト

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