Nature ハイライト
生理:鎮痛にかかわるもう1つのチャネル
Nature 490, 7421

Credit: iStockphoto/Thinkstock
アフリカ産のヘビであるブラックマンバから単離した新種のペプチドが、中枢あるいは末梢のニューロンに発現する酸感受性チャネル(ASIC)の特定のサブタイプの阻害により鎮痛効果を発揮することがわかった。マンバルギン(mambalgin)と名付けられたこれらのペプチドは、モルヒネと同程度の鎮痛効果を持つが、マウスでは毒性を示さず、耐性や呼吸抑制も引き起こさない。この鎮痛効果は、これまでに知られている酸感受性チャネルを遮断する動物ペプチドで見られるような、エンケファリン系活性化が関与するものとは異なっている。