Nature ハイライト 化学:アセチレンを巧みに分離する 2005年7月14日 Nature 436, 7048 アセチレンを極めて選択性高く吸着する多孔性物質で、この気体の精製に使えそうなものが見つかった。アセチレンは、高温の炎を作るための燃料としてよく使われるが、化学工業やエレクトロニクス産業でも広範囲に利用されている。しかし、アセチレンは圧縮しすぎると爆発するため、大量に貯蔵するのがむずかしい。 北川進たちは、多孔性の有機金属化合物を使って、アセチレンをよく似た分子である二酸化炭素から効率よく分離できる可能性があることを発見した。この化合物は、自由アセチレンを室温で安全に圧縮できる限界値の200倍の密度で貯蔵することもできる。「彼らの方法を他の産業上重要なガスに拡張できれば、この研究分野に大きく貢献するものとなるだろう」とG Férey はNews and Viewsで述べている。 2005年7月14日号の Nature ハイライト 遺伝:遺伝子が照らし出す蚊への細菌感染の影響 遺伝:眠り姫が生み出す変異体 進化:原始的獣脚類にもあった鳥類の呼吸器系 宇宙:仲良し三つ子星 化学:アセチレンを巧みに分離する : 目次へ戻る