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進化遺伝学:表現型可塑性が選択的進化に及ぼす影響

Nature 525, 7569

グッピー(<i>Poecilia reticulata</i>)
グッピー(Poecilia reticulata) | 拡大する

Credit: hadot/iStock/Thinkstock

表現型可塑性は、変化した環境条件に対する個体群の進化的適応に関わっていると考えられるが、表現型可塑性が適応を促進するのか阻害するのかは明らかになっていない。今回、捕食者の存在しない新たな環境でグッピーを進化させた研究で、遺伝子発現に生じる変化が観察された。その結果、発現の差異を進化させたのは、祖先個体群で表現型可塑性が適応的だった遺伝子ではなく、発現の可塑性が非適応的な遺伝子だった。言い換えると、発現が環境に対して有利な方向に応答する遺伝子は、選択的な進化はしない傾向があり、その一方で、発現変化が不利になるような遺伝子には強い選択がかかるのである。

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