Research Press Release
再生可能なヒトタンパク質検出用試薬
Nature Methods
2011年5月16日
親和性および選択性が高く、再生可能なヒトタンパク質結合剤を作製する体系的な方法がNature Methods(電子版)で発表される。この成果は、すべてのヒトタンパク質を検出する再生可能な試薬を作製するための大規模な作業が既存の方法およびツールで実現可能であることを示唆している。
動物では、免疫系の一部として、抗体が自然に生産されている。このプロセスは、抗体と同じように目的のタンパク質と結合する機能を持つ特異的な試薬を作製するために、何十年も前から利用されている。そのような試薬は極めて重要な研究ツールであり、生体試料から目的のタンパク質を検出したり分離したりするために実験室で広く利用されている。市販の抗体は何千種類も存在するが、その品質はさまざまであり、多くは再生不能なものである。また、厳密な組成はバッチごとに異なっている。
K Colwill、Susanne Gräslundたちは、20種類の極めて類似したヒトタンパク質に対する複数種類の再生可能な抗体様試薬を作製する方法を評価するパイロットプロジェクトの結果を発表している。その再生可能な試薬は、合理的な時間で効率的に生産され、従来の抗体に匹敵する親和性および選択性を持っていることが確認された。
doi:10.1038/nmeth.1607
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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