Research Press Release
化学修飾によるグラフェン上のパターン形成
Nature Communications
2011年11月30日
化学基を用いて、グラフェンの表面にパターンを形成する方法が考案された。今後の研究の積み重ねで、1枚のグラフェンシート上に電子回路を形成させたり、パターン化された認識部位を有する化学センサーを作製できるようになるかもしれない。 今回、J Tourたちは、グラフェンの表面を化学的に修飾する二段階法を開発した。その第一段階では、グラフェンに水素を付加してグラファンを合成し、第二段階の反応では、炭素-水素結合が炭素-炭素結合と交換される。この変換によって、新たな化学特性と電気特性を有する材料が得られる可能性がある。 グラフェン表面の水素化と修飾のパターンを注意深く制御することで、新しいセンサーデバイスや電子デバイスの開発につながる可能性が生まれている。
doi:10.1038/ncomms1577
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
医学研究:ブタから人間への肝臓移植の評価Nature
-
天文学:宇宙再電離の初期兆候Nature
-
化学: 永遠の化学物質の分解Nature
-
神経科学:マラソンランナーは脳内のミエリンの可逆的な変化を経験するNature Metabolism
-
加齢:健康的な加齢のための食事パターンの特定Nature Medicine
-
神経科学:鳥の脳が明かす言語の秘密Nature