Research Press Release
肺炎球菌ゲノムの塩基配列解読
Nature Genetics
2012年1月30日
細菌ゲノムの塩基配列解読を利用して、肺炎など現在の肺炎球菌の流行を追跡調査した結果が明らかになった。その詳細が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。 肺炎とその他の侵襲性肺炎球菌性疾患(細菌性髄膜炎を含む)の主な原因の1つが、肺炎連鎖球菌である。今回、P Donnellyたちは、肺炎連鎖球菌の62点の分離株の塩基配列解読を行った。これらの分離株は、米国疾病管理予防センター(CDC)の全国モニタリングプログラムにおいて2000〜2007年に米国内の10か所で患者から分離された27,000点の試料から疫学的関心の高さに従って選び出された。Donnellyたちは、2000年に米国で導入されたPCV7肺炎球菌ワクチンの効果とこのワクチンの導入で肺炎球菌ゲノムに働いた選択圧を考察し、これらの患者集団における一定の期間にわたる肺炎球菌の進化を検討し、複数のDNA断片の組換えが果たす重要な役割を特定した。
doi:10.1038/ng.1072
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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