Research Press Release
室温において電気で単一光子を発生させる
Nature Photonics
2012年4月16日
室温で動作する電気駆動式単一光子発生源が今週のNature Photonicsに報告されている。この研究は、量子暗号などの量子通信方式や量子コンピューティングの実用化に役立つ可能性がある。
現在の単一光子発生方式は、室温での光駆動式か、極低温での電気駆動式のどちらかである。水落憲和らは、ダイヤモンドダイオードの不純物のない領域を利用することによって、両者のよいところ、つまり室温電気駆動を実現している。彼らのデバイスは、市販の発光ダイオードの駆動電流と同等の14ミリアンペアの注入電流で、1秒当たり40,000個の光子を発生できる。
doi:10.1038/nphoton.2012.75
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
惑星科学:月面において氷が存在するさらなる候補地Communications Earth & Environment
-
人類の進化:最古の骨製道具Nature
-
がん:アスピリンがマウスにおける転移を抑制する可能性を示すNature
-
環境:アマゾンの森林伐採の影響は季節によって異なるNature
-
天文学:AI の手法で星の合体をより迅速に検出Nature
-
気候変動:都市部における屋外および車両火災のリスクの増加Nature Cities