Research Press Release
全RNAの配列を的確に解読する方法
Nature Methods
2010年8月16日
鎖特異的にRNA配列を解読する方法(RNA-seq)7種類を包括的に分析して比較した結果がNature Methods(電子版)に発表され、どの方法が最適かも推奨される。
超並列配列解読技術により、ある生物の全RNAを分析することが容易になってきているが、さまざまな試料調製法が存在するため、自分の実験ではどの方法が適しているのかに関して混乱している例が多々ある。
J Levinたちは、鎖特異的なRNA分析で最も広く利用されている部類のプロトコルを分析し、指針を示している。このプロトコルを利用すれば、転写された遺伝子の構造に注釈を付け、各転写物の発現レベルを定量し、遺伝子がどの程度複数のアイソフォームに転写されるかを評価することができる。また、鎖の情報も保護される。それは、転写物がDNAのセンス鎖由来かアンチセンス鎖由来かが明らかにされるということである。アンチセンス転写物は調節的な役割を担うことが考えられるため、そこからはRNAの機能に関する重要な情報が得られるのである。
doi:10.1038/nmeth.1491
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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