Research Press Release
【化学】天然ガス採掘時に放出される二酸化炭素の捕捉
Nature Communications
2014年6月4日
天然ガスの採掘時に放出される二酸化炭素(CO2)を捕捉できる多孔質炭素材が作製された。この技術開発を続ければ、天然ガス流に由来する二酸化炭素の捕捉と長期貯蔵に良い影響を与える可能性がある。この成果を報告する論文が、今週掲載される。
生の天然ガスには、通常、大量の二酸化炭素が含まれており、これを分離する必要がある。現行の二酸化炭素分離プロセスは、薬品洗浄技術に基づいており、二酸化炭素を低温のアミン溶液に溶かしている。
今回、James Tourたちは、炭素-硫黄系と炭素-窒素系多孔質材料を用いた二酸化炭素の捕捉を実証した。この捕捉過程では、天然ガス井戸と同様の条件下で、この多孔質材料の孔の中で二酸化炭素の重合が起こる。今回の研究で、この重合が200~300バールという工業に適した圧力で起こり、この圧力を解放すれば、脱重合が起こることも明らかになった。
doi:10.1038/ncomms4961
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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