Review Highlight

食欲および体重の中枢性調節における転写因子の役割

Nature Reviews Endocrinology

2009年3月1日

The role of transcriptional regulators in central control of appetite and body weight

先進国の人々は高カロリー食を摂取し、身体活動量が少ないことが多い。 このような生活習慣は、世界中で数億人が罹患している肥満の急激な発症率上昇に大きく寄与する。高カロリー摂取は中枢神経系ニューロンの代謝感知経路を変化させることが知られており、この変化が肥満の発症に関与する。そこで本稿では、体重を正常に維持する中枢メラノコルチン系を含むニューロン群およびSTAT3 やFOXO1 等の転写因子に関して現在までに蓄積されている知見を概説する。また、これらの転写因子と、主要な食欲調節神経ペプチドであるアグーチ関連ペプチドおよびα- メラノサイト刺激ホルモンをコードする標的遺伝子との相互作用についても述べる。そして、転写共役因子で、代謝感知蛋白と考えられているPGC-1-αおよびSIRT1 について述べ、さらにはそれらが新規抗肥満薬のターゲットとなる可能性に ついて論じる。

doi: 10.1038/ncpendmet1070

レビューハイライト

レビューハイライトへ戻る

プライバシーマーク制度