Primer
群発頭痛
Nature Reviews Disease Primers
2018年3月1日
Cluster headache
群発頭痛は、激烈な痛みが15分から180分間持続する一側性の疼痛症候群で、同側に流涙や結膜充血などの明らかな自律神経症状が現れる。痛みはきわめて強く、女性の患者の中には、毎回、出産よりも痛いと訴える者もいる。この10年間に、群発頭痛の病態生理学的背景の解明が大きく進歩し、脳、とりわけ視床下部が痛みや自律神経症状の発生源であると考えられるようになった。視床下部と三叉神経血管系や副交感神経系との解剖学的結合も、群発頭痛の病態生理学に関与している。群発頭痛の診断では、他の一次性および二次性頭痛を除外した上で、主に患者症状に基づいて行われる。現在、群発頭痛発作に有効な治療方法の開発をはじめ、薬物療法や神経ブロック療法などによる予防法の開発が飛躍的に進歩している。
PrimeView
群発頭痛は、激烈な痛みを伴う一側性の疼痛症候群であり、頭痛発作の遮断と予防が治療の中心となっている。
本Primerの図解サマリー
doi: 10.1038/nrdp.2018.6
