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患者特異的多能性幹細胞:可能性と課題

Nature Reviews Endocrinology

2009年4月1日

Patient-specific pluripotent stem-cells promises and challenges

組織移植は変性疾患・悪性疾患に対する治療法として確立しているが、ヒト白血球型抗原適合ドナーが必要であることに加え、適した移植組織の不足により、実地臨床での適用は限られている。しかし、10年前のヒト胚性幹細胞の発見により、種々の疾患に対するあらゆる細胞療法の供給源として近い将来利用できるようになると期待されている。体細胞核移植や単為発生により得られた胚性幹細胞は、ヒト白血球型抗原の適合細胞を提供しうる。そのため、これらの細胞を用いると免疫抑制を必要としない移植が可能になる。しかし、技術的な障害と、卵母細胞の使用や胚の関与に関する倫理的懸念から、これらの細胞の臨床への適用は制限されてきた。代替法として、成体の体細胞を再プログラミングし、多能性状態にする方法がある。この操作により、容易に入手可能な細胞をmanipulationし、胚盤胞段階を介することなく患者特異的な多能性幹細胞株に誘導できる。本稿では、現在利用可能な多能性幹細胞の作製法について批判的に分析し、それらの臨床応用の見通しについて論じる。

doi: 10.1038/nrendo.2009.18

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