Research Highlights
Rivaroxaban は主要な整形外科手術後の血液凝固を予防する
Nature Reviews Rheumatology
2008年10月1日
Rivaroxaban prevents blood clots after major orthopedic surgery
Rivaroxaban は第Xa 因子阻害薬であり、低分子量ヘパリンであるenoxaparin よりも、関節置換術後の静脈血栓症予防における有効性が優れていることが示 されている。RECORD（regulation of coagulation in major orthopedic surgery reducing the risk of 研究の一環として行われた3 件の第III 相臨床試験の 結果が発表された。
RECORD1 および3 では、重度の静脈血栓塞栓症を発現した患者数が、股関節置換術においても（0.2％対2％）、膝関節置換術においても（1.0％対2.6％）、rivaroxaban（1 日1 回10 mg）投与群の方 がenoxaparin（1 日1 回40 mg）投与群よりも少なかった。RECORD2 では、同じ用量でのrivaroxaban 長期投与（31 ～ 39 日）の方が、enoxaparin 短期投与（10 ～ 14 日）よりも、人工股関節全置換術後における重度静脈血栓塞栓症の予防において有効であり、発症率はそれぞれ0.6％と5.1％であった。
静脈血栓塞栓症は主要な整形外科手術の重篤な合併症であるため、長期の血栓予防が推奨される。Enoxaparin は皮下投与の必要があり、患者または介護者が投与法について訓練を受けなければならない。 Rivaroxaban は経口投与が可能であり、長期治療が行いやすく、enoxaparin と同等の有効性および安全性プロファイルを有するため、理想的な代替薬候補である。
doi: 10.1038/ncprheum0889
