Research Highlights

強化COBRA 療法により早期RA 患者の90%が寛解導入される

Nature Reviews Rheumatology

2008年11月1日

Intensified COBRA therapy induces remission in 90% of patients with early RA

早期関節リウマチに対する積極的な高用量併用療法(COBRA)は、単剤療法に比べて、関節リウマチ(RA)患者のX 線上の進行の抑制と速やかな寛解導入において優れている。van Tuyl らの試験では、厳密にコントロールされた強化COBRA レジメンを用いた治療によって、RA 患者21 例において寛解率90%が得 られた。この寛解率は、早期RA の治療としてこれまでに報告された最高値(1 年後に68%)を上回る。

COBRA 療法のスケジュールは、hydroxychloroquine(400mg/日)、スルファサラジン(2g/日)、メトトレキサート(10mg/週)、高用量プレドニゾロン(60mg/ 日から7.5mg/日に漸減)で構成された。8 週および/または21 週後に、28 関節の疾患活動性スコア(DAS28)または軟骨破壊のマーカー値が依然目標値を上回っている場合には、治療を強化することを可能とした。8 週後の治療強化においては、メトトレキサートが25mg/ 週に増量され、それでも目標に達しない場合は、21 週後にインフリキシマブ追加という選択肢が与えられた。患者10 例でメトトレキサートが増量され、うち6 例でインフリキシマブがレジメンに追加された。DAS28 < 2.6 と定義された寛解は、 8 週後に患者の57%、21 週後に76%、40 週後(試験プロトコールの終了時)に90%で達成された。

著者らが示唆している通り、この高い寛解率はおそらく、この試験で用いられた厳密にコントロールされた強化COBRA レジメンと関連がある。この試験は、対象症例数が少なく非盲検であるため、今後より大規模なRA 患者群を対象にした研究が必要であることは明らかである。

doi: 10.1038/ncprheum0911

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