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腎細胞がん

Nature Reviews Disease Primers

2017年3月9日

Renal cell carcinoma

腎細胞がん
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腎細胞がん(RCC)は腎上皮由来のがんで腎臓のがんの90%以上を占める。RCCは組織学的特徴や分子学的特徴によって10種以上のサブタイプに分類されるが、中でも、淡明RCC(ccRCC)は最もよく見られるがんで、がん関連死の最大の原因になっている。これまで長い間、体細胞VHLの変異が原因と考えられていたが、最近のがんゲノム研究で、エピジェネティクス制御遺伝子の変異が同定されたことから、予後、効果予測および治療方法に関連すると考えられる腫瘍内多様性が顕著であることが明らかになった。限局性RCCは手術によって十分に管理できるが、転移性RCCでは従来の化学療法に対して抵抗性が見られる。しかし、この10年間に、血管内皮増殖因子(VEGF)およびその受容体(VEGFR)を阻害するソラフェニブ、スニチニブ、ベバシズマブ、パゾパニブおよびアキシチニブのような標的治療薬をはじめ、ラパマイシン複合体1(mTORC1)経路を阻害するエベロリムスおよびテムシロリムスが承認されたことで、転移性RCCの治療が著しく進歩した。2015年以降、cabozantinibやレンバチニブのようなVEGFRとは異なる分子を標的とした新たな薬剤が承認されている。 ニボルマブのような免疫治療薬もまた、転移性RCCの医療施設で追加採用されている。ここでは、ccRCCを中心にRCCの生物学の概要をはじめ、現行の臨床ガイドラインや、今後のRCCの研究と治療の大まかな方向性を理解するのに必要な最新情報について解説する。

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腎細胞がんはよく見られるがんの1つで、治療では、限局性の場合には手術が、転移性の場合には全身標的療法が行われる。
本Primerの図解サマリー

doi: 10.1038/nrdp.2017.9

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