Primer

毒蛇咬傷

Nature Reviews Disease Primers

2017年9月14日

Snakebite envenoming

毒蛇咬傷
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毒蛇咬傷は顧みられない熱帯病の1つで、毎年10万人以上が死亡し、40万人以上が重傷を負っている。とりわけ、熱帯地域の貧困層が毒蛇咬傷の被害に遭いやすく、貧困の連鎖が持続する原因の1つになっている。ヘビ毒はタンパク質の複合混合物であるため、その毒性作用も幅広い。ヘビ毒に含まれる多種多様な組成物が、局所組織の損傷だけでなく致命的な全身症状に至るまで、さまざまな臨床症状を引き起こす。ヘビ毒素を中和する唯一の特異的治療は抗毒素の静脈内投与である。加えて、鎮痛薬投与、換気補助、輸液療法、血液透析、抗生物質療法も行われる。現在、組換え型抗体技術や新しい毒素阻害薬を使用した新たな治療方法が研究されている。世界規模で毒蛇咬傷の危機に直面している現状では、WHO、関連学会、毒物除去薬の製造業者、規制機関、国および地域の保健当局、専門保健機関、国際資金機関、権利擁護団体、市民社会団体などを交えた統合的な介入戦略の取組みが求められている。

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毒蛇咬傷は、顧みられない熱帯病の1つであり、熱帯や亜熱帯地域の貧困層を中心に、世界で180万から270万人が被害に遭っている。臨床症状はさまざまで、局所組織の損傷だけでなく、致命的な全身症状や外科的切断のような慢性障害に及ぶこともある。
本Primerの図解サマリー

doi: 10.1038/nrdp.2017.63

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