Primer

慢性便秘

Nature Reviews Disease Primers

2017年12月14日

Chronic constipation

慢性便秘
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慢性便秘は、よく見られる疾患で、患者のQOLに大きな影響を及ぼす。原発性慢性便秘には、結腸通過時間正常型、直腸性排便障害型、結腸通過時間遅延型のように、類似した病型がいくつか報告されている。原発性慢性便秘の診断では、まず、意図しない体重減少や直腸出血などの「警戒」すべき症状に注意して、ポリープや腫瘍などの器質性疾患が除外されたのち、多段階のプロセスで進められるが、食生活の変更、生活習慣の修正、市販便秘薬の服用をはじめとする第一選択治療による診断的治療も行われる。症状が改善しない場合は、直腸指診、直腸肛門の構造と機能の検査(バルーン排出検査、直腸肛門マノメトリー検査、排便造影検査など)、あるいは、結腸通過時間測定検査(放射線不透過性マーカーを用いた検査、ワイヤレス運動カプセルを用いた検査、シンチグラム検査、大腸マノメトリー検査など)が行われ、直腸性排便障害および結腸通過時間遅延型便秘の診断が行われる。治療の中心は、食生活および生活習慣の介入や薬物治療であるが、まれに手術も行われる。このPrimerでは、オピオイド常習者ではない成人の慢性便秘の臨床的問題に関する疫学、病態生理学的機構、診断、管理およびQOLについて解説する。

PrimeView
慢性便秘は、よく見られる疾患で、硬便、排便時の怒責、排便回数低下、膨満感、腹痛などを特徴とする。このPrimeViewでは、結腸通過時間正常型、直腸性排便障害型および結腸通過時間遅延型の便秘をはじめとする、さまざまな原発性慢性便秘を中心に解説する。
本Primerの図解サマリー

doi: 10.1038/nrdp.2017.95

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