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古生物学:パンクとエモの化石が軟体動物進化の理解を揺るがす

Nature

2025年1月9日

Palaeontology: Punk and Emo fossils rock our understanding of mollusc evolution

Nature

Punk feroxとEmo vorticaudumと名付けられた、新たに記載された2種の軟体動物は、初期の軟体動物がこれまで考えられていたよりも多様であったことを示している。今週のNature に掲載されるこのトゲトゲしたミミズのような化石に関する論文は、イギリスのヘレフォードシャー州(Herefordshire)で発見されたもので、約4億3,000万年前のものである。

軟体動物は、動物界で2番目に種の多い動物門であるが、その初期の進化の詳細は完全には解明されていない。これら2つの新しい軟体動物の化石が発見されたことで、この生物群の知られている多様性を広げるものである。

標本は、ヘレフォードシャーのシルル紀(Silurian)堆積物から発見されたもので、有棘類(〔ゆうきょくるい〕;Aculifera)と呼ばれる軟体動物の亜群に属する。Mark Suttonらの報告によると、これらの標本には特徴的な棘やその他の特徴があり、これまで報告されてきた初期の軟体動物とは一線を画しているという。一方は、そのトゲトゲの「髪型」がパンクロック運動を連想させることからPunk(パンク)と名付けられ、もう一方は、長いフリンジのようなトゲと、エモという音楽ジャンルに関連するスタッズのついた服に似た殻を持つことからEmo(エモ)と名付けられた、と著者らは提案している。両化石の特徴は、これまでに記載された有棘類とは異なっている。

この発見は、初期の有棘類の軟体動物は、現代の軟体動物よりも多様なグループであったことを示唆しており、軟体動物の進化の歴史に新たな洞察を与えるものである、と著者らは結論づけている。

Sutton, M.D., Sigwart, J.D., Briggs, D.E.G. et al. New Silurian aculiferan fossils reveal complex early history of Mollusca. Nature (2025). https://doi.org/10.1038/s41586-024-08312-0
 

doi: 10.1038/s41586-024-08312-0

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