注目の論文
ヒトの造血マップの改訂版
Nature Immunology
2010年6月14日
Revised map of human hematopoiesis
免疫系の細胞が骨髄で形成されるようすを示す、最新版の包括的なヒト造血マップの報告が寄せられている。これからは、ヒトの造血幹細胞から試験管内で作られた細胞が臨床応用に使われる可能性が高いが、このような細胞の潜在能力を評価するときに、この改訂マップが役に立つかもしれない。
免疫系にはさまざまな型の白血球細胞が存在する。T細胞とB細胞はリンパ球系細胞、単球とマクロファージは骨髄系細胞とされる。これまでは、リンパ球系細胞と骨髄系細胞はそれぞれ、造血幹細胞から非常に早い段階に生じて厳密に異なる潜在能力をもつ、リンパ球系細胞前駆体、骨髄系細胞前駆体から生じると考えられていた。しかし今回J Dickたちは、リンパ球系と骨髄系が1回で明確に分かれるのではなく、段階を経てしだいに分かれていくことを、マウスだけでなくヒトでも明らかにした。
doi: 10.1038/ni.1889
注目の論文
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature
-
7月10日
バイオテクノロジー: 培養肉の風味を改善するNature Communications
-
7月9日
微生物学:自閉症スペクトラム障害は子どもの腸内細菌叢の変化と関連するNature Microbiology
-
7月9日
ウイルス学:牛H5N1インフルエンザの感染と伝播Nature
-
7月4日
考古学:チベット高原でデニソワ人が活動していたことを示す動物の骨Nature
-
7月4日
古生物学:オオサンショウウオに似た捕食動物Nature