ONC-Tによって撮影されたリュウグウ Credit: JAXA、東大など
太陽系内小天体における現在のサンプルリターンのミッションの多くは、2010年のはやぶさによる小惑星イトカワの表面粒子の成功を収めた帰還を足掛かりにしている。現在、小惑星リュウグウのサンプルを収集しているはやぶさ2により、近いうちに全体的なスケール(in situでの観測)から微視的なスケール(実験室での解析)へと、比較惑星学の詳細な研究が可能になると考えられる。Nature Astronomy に掲載された論文の以下のコレクションは、JAXAのミッションの目的と課題に光を当て、それらを小惑星ベンヌ(リュウグウに似た炭素質小惑星)への現在のオシリス・レックスのミッションを含む広義の惑星探査に位置付ける。
Nature Astronomy 3, 281 (2019年4月5日掲載)
Nature Astronomy 3, 282–283 (2019年4月5日掲載)
Richard P. Binzel
Nature Astronomy 3, 284–286 (2019年4月5日掲載)
藤本正樹, Elizabeth J. Tasker / JAXA
2010年に小惑星イトカワからはやぶさが帰還した後、日本の宇宙機関JAXAは、地球がどのようにハビタブルになったかを調べる計画を立てた。小惑星リュウグウへのはやぶさ2探査機のミッションは、我々の太陽系のあらゆる場所の水と有機物をたどることを目的とする、この探査計画のまさに一部である。
Nature Astronomy 3, 287–289 (2019年4月5日掲載)
薮田 ひかる / 広島大学
2018年6月27日、はやぶさ2探査機は、小惑星リュウグウに到達した。この小惑星は、非常に暗い表面と多くの巨礫をもつコマのょうな形をした炭素質の天体である。安全で平坦な着陸地点を慎重に探索した後、最初のタッチダウンが2019年2月22日に成功した。
Nature Astronomy 3, 290–292 (2019年4月5日掲載)
Rosario Brunetto & Cateline Lantz
Nature Astronomy 2, 502 (2018年6月1日掲載)
Elizabeth J. Tasker / JAXA
小惑星探査機「はやぶさ2」のミッションでは、小惑星リュウグウに到達後、遠隔測定装置や、着陸機、ローバーを用いて探査するだけでなく、表面物質を採取して地球に持ち帰り、その組成を分析する予定だ。この計画について、Elizabeth Taskerが解説する。
「太陽系の過去のピースを持ち帰る」日本語全文翻訳記事
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