Nature ハイライト
Cover Story:銀河系の星の年齢のガイド:年老いた星の正確な年齢が明かす天の川銀河の初期の歴史
Nature 603, 7902
表紙は、オーストラリア西オーストラリア州のナンバン国立公園で撮影された天の川の写真である。銀河系がどのように形成されたかを解明するには、銀河系の星々の年齢を正確に決定する必要がある。今回M XiangとH-W Rixは、星の正確な時計となり得る時期である準巨星の進化段階にある、約25万個の星の年齢を分析した結果について報告している。彼らは、個々の星の年齢が、15億歳から130億歳以上に達することを見いだした。こうした大規模な星のサンプルでは年代決定の精度が3倍になるため、銀河系の形成を開始させた一連の事象の推測が可能になる。著者たちは、この情報を用いて、銀河系の円盤の最古の部分の形成が、ビッグバンのわずか8億年後の130億年前にはすでに始まっており、内部銀河ハローの形成はその約20億年後に終わったことを確定できた。
2022年3月24日号の Nature ハイライト
量子物理学:自分を較正できるセンサー
デバイス物理学:マイクロホンにもなる生地
電子デバイス:伸縮性全ポリマー型高輝度LED
化学:準安定な六方最密構造の水素化パラジウム
化学:膜輸送担体として働くホウ素クラスター
生体力学:安定性と不安定性を兼ね備えた鳥類飛行
神経科学:これまでのBWASは試料数が足りていない
神経科学:競争的努力の制御
神経科学:社会的順位の符号化
免疫学:炎症性腸疾患における菌株の多様性と重症度
コロナウイルス:アフリカ南部でのオミクロン株の初期の伝播動態
コロナウイルス:齧歯類で確認されたオミクロン株の弱毒化
コロナウイルス:マウスモデルにおけるオミクロン株の複製と病原性の解析
コロナウイルス:オミクロン株の病原性は従来株より低い
コロナウイルス:オミクロン株の複製特性と病原性の解析
腫瘍生物学:腫瘍で見られる代替性のアミノ酸置換
細胞生物学:肝細胞小胞体の構造は代謝状態と関連している
生化学:菌類Gタンパク質共役受容体の活性化機構