Nature ハイライト
素粒子物理学:光領域で実証された確率冷却
Nature 608, 7922
実験用に集束度と輝度の高いビームを維持するには、最もエネルギーの高い粒子の除去や再集束が必要なため、粒子加速器では冷却が日常的に行われている。確率冷却は広く使われている冷却技術の1つで、この方法では、マイクロ波アンテナによってビームの横方向の粒子の広がりがサンプリングされ、次にそれに応じて磁石を作動させてビームの広がりを補正する。今回J Jarvisたちは、光周波数での確率冷却を初めて実証したことを報告している。この確率冷却では、バンド幅がかなり広がったことで、現行のマイクロ波設計より冷却効率が大幅に高くなると見込まれる。
2022年8月11日号の Nature ハイライト
気候科学:気候変動に対する東南極氷床の応答
素粒子物理学:光領域で実証された確率冷却
フォトニクス:共振器ソリトンを自在に作り出す
冶金学:高強度、高延性、低保磁力の磁性合金
ナノスケール材料:「十字形」構造のペロブスカイトにおける効率的なキャリア輸送
食物学:ラクターゼ持続性の選択の真の駆動要因
古生物学:鳥類の骨盤は終端付加によって進化した
遺伝学:ロングリードでヒト転写産物を読み解く
がんゲノミクス:初期腫瘍における分子進化の空間トランスクリプトミクス
神経科学:ケタミンの嗜癖傾向は低い
認知神経科学:作業記憶を保つ仕組み
微生物学:抗生物質テイクソバクチンの二面攻撃
システム生物学:ヒト免疫系の細胞の物理的な相互作用地図
医学研究:温虚血後のダメージを軽減する全身的介入技術
生化学:グリコプロテイン受容体の阻害はコレステロールを低下させる
がん代謝:低温曝露によって腫瘍増殖が抑制される
構造生物学:ジャンボファージ核殻のクライオ電子顕微鏡構造