Nature ハイライト

量子物理学:超伝導における磁気相関による正孔対形成の実証

Nature 613, 7944

従来型超伝導の基礎となる物理機構は、フォノンに媒介される電荷キャリアの対形成に依存している。非従来型超伝導体については、その物理的詳細はまだ確立されていないものの、磁気相関が対形成に関与している可能性が推測されている。今回S Hirtheたちは、極低温原子の量子ガスにおいて、磁気相関に媒介される正孔対形成を観測している。今回の実験によって、推測されている磁気相関が実際に正孔間のパウリ斥力に打ち勝つ可能性と、超伝導の関連モデルを検証するのに極低温ガスが役立つ可能性を示す証拠が得られた。

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