Nature ハイライト
原子核物理学:従来理論では説明のつかない中間子スピン
Nature 614, 7947
重い原子核の高エネルギー衝突によって、クォークとグルーオンが通常粒子内で受けている強固な閉じ込めなしに存在できる条件が一瞬生じる。こうした衝突は、まだよく分かっていない強い相互作用の理論(量子色力学)を探る非常に良いテストベッドである。今回STARコラボレーションは、現在の理論では説明できないスピン偏極パターンを伴う中間子がクォーク・グルーオン・プラズマから現れることを観測したと報告している。
2023年2月9日号の Nature ハイライト
天文学:太陽系外縁天体クワオアーの環
原子核物理学:従来理論では説明のつかない中間子スピン
物性物理学:スピン偏極した空間的間接励起子
物性物理学:物質のゆらぎを可視化する
化学:触媒ダイナミクスを探る新たな手法
エネルギー科学:シリコンを用いた水分解による低コスト水素燃料生成
化学:電気光触媒反応でC–H結合をC–O結合に変換
環境科学:1700年以降の広範な湿地の損失
神経科学:ドーパミンが学習の適応速度を決める
植物科学:アブラナ科植物の種内・種間生殖障壁を支える仕組み
免疫学:HIVはこうして潜む
免疫学:HIVリザーバー細胞はHIVを黙らせる
免疫学:核酸サイトメトリーによる希少な病原性アストロサイト集団の解析
免疫学:細菌由来の産物による肝臓でのT細胞免疫調節機構
発生生物学:リンパ管内皮の発生を指定するエンハンサー
がん:原発性腫瘍の省エネ戦略
分子生物学:mRNA産生からの時間経過によってキャップ構造が変わる
構造生物学:構造から明らかになったRho依存性転写終結の仕組み