Nature ハイライト
翻訳:RNAの構造がタンパク質合成の開始部位を動的に調節する
Nature 621, 7978
今回、植物の免疫応答では、上流開始コドン(uAUG)とそれに隣接する二本鎖RNA構造とが一緒になって選択的な翻訳開始部位を決定しており、同じことがヒト細胞でも起こっていることが明らかになった。このような「uAUG-ds」mRNA構造は開始コドンの選択を動的に調節しており、変化する状況に適応したタンパク質合成を可能にしている。
2023年9月14日号の Nature ハイライト
天体物理学:宇宙の早い時期にはあった炭素質の塵粒子
物性物理学:トポロジカル半金属に見つかった新たな固有量子振動
材料科学:高エントロピー材料の簡便な合成法
エネルギー科学:X線動画の学習から解明される不均一反応の物理
単一分子分光学:気相中のたった1個の分子を測定できる赤外分光法
ナノスケール材料:MoS2相に依存するPtの成長と性能
材料科学:エポキシ樹脂に匹敵するバイオ由来接着剤
環境化学:鉄とマンガンに触媒される反応による有機炭素の保存
気候科学:法的処置の減少によるアマゾンの炭素放出の増加
生態学:底生魚類は海洋熱波にあまり左右されない
環境科学:純一次生産力の気候変動に対するリアルな応答
進化学:脚の長い新種のジュラ紀鳥群
ゲノミクス:ヒトY染色体の完全な塩基配列解読がついに完了
神経科学:海馬は食欲に関係する?
微生物学:腸内細菌がインスリン抵抗性を軽減させる仕組み
生物工学:mRNAワクチン設計の速度を上げる新しいアルゴリズム
免疫療法:造血系細胞の分子の一部に「迷彩服を着せて」免疫療法の毒性を回避する
分子生物学:有糸分裂の際に生じた二本鎖切断を修復するのはDNAポリメラーゼθ
翻訳:RNAの構造がタンパク質合成の開始部位を動的に調節する