Nature ハイライト
Cover Story:絶滅の瀬戸際:気候変動と生息地の喪失が両生類を絶滅に近づけている
Nature 622, 7982
表紙は、インドの西ガーツ山脈に生息する、ヒメアマガエル科の希少なカエルMelanobatrachus indicusである。今回J Luedtkeたちは、2004年以降の両生類の保全状況を包括的に再評価した結果を提示している。8011種を対象にしたこの研究によって、両生類が脊椎動物の中で最も絶滅が危惧される綱であり続けており、その状況は全球的に悪化していることが明らかになった。今回のデータは、2022年6月に終了した第2回世界両生類アセスメントから得られたものである。著者たちは、両生類の約41%の種が絶滅危惧種に分類されることを見いだし、状況の悪化の主な駆動要因が疾病から気候変動や生息地の喪失に変化していると指摘している。
2023年10月12日号の Nature ハイライト
天文学:惑星間衝突がもたらしたトランジット
天文学:超大質量の海王星サイズの系外惑星
応用数学:未知の方程式に従う物理系の状態を推定する
量子コンピューティング:中性原子を用いた高忠実度の並列エンタングリングゲート
量子コンピューティング:リュードベリ原子アレイで実現された高忠実度ベル状態
量子コンピューティング:原子キュービットにおける高忠実度ゲート
有機エレクトロニクス:プロトン共役電子移動を用いる有機半導体のドーピング
DNAコンピューティング:汎用DNAコンピューティング向けのDNAベースのプログラマブルゲートアレイ
気候科学:日降水量に刻まれている人間の爪痕
進化学:シクリッド類の適応放散を助けた柔軟性
進化学:物理学と生物学をつなぐ集合の理論
遺伝学:血漿プロテオームの最新の遺伝的アトラス
神経科学:神経発達障害の原因遺伝子は介在ニューロンの発生に影響を及ぼす
遺伝学:in vivoでの転写連鎖解析と遺伝子型–表現型の全体像を調べる新手法
ウイルス学:ニルマトレルビル抵抗性が生じる2つの変異経路
免疫学:ストレス応答はアドレナリン作動性受容体を介してT細胞疲弊を誘導する
生化学:線虫の転位性遺伝因子制御機構に不可欠なpiRNAを作り出す三量体酵素
構造生物学:電位依存性カリウムチャネルの不活性化機構