Nature ハイライト

医学:乳がんに見られる遺伝子パターン

Nature 486, 7403

乳がんの発生開始とその進行には、遺伝性の遺伝子変異と後天性のゲノム異常がかかわっている。今回、まず997症例の原発性乳房腫瘍について、コピー数および遺伝子発現の解析が行われ、その結果がさらに別の995症例の腫瘍について検証されて、腫瘍で発現している遺伝子の40%で、後天性の体細胞性コピー数異常が発現に関連していることが明らかになった。さらに、体細胞性コピー数異常がトランスクリプトームに与える影響に基づいて新規のサブグループが複数同定され、これらは異なる臨床転帰を伴うことが確認された。研究チームは、ゲノム異常がサブグループ特異的な遺伝子ネットワークをどのように調整できるのかを解明し始めている。

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