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2018年12月号Volume 15 Number 12
宇宙ゴミ問題に打つ手はあるか
地球周回軌道上では2万個以上の人工物が高速で飛び交っていて、運用中の人工衛星は日々、それをよける操作に時間と燃料を費やしている。宇宙ゴミの密度は近年急速に上昇しており、ガラクタ同士が衝突すれば「弾丸」はますます増えるという悪循環に陥るが、事故を防ぐために必要な位置情報は、各国がほとんど公開しない。早急な対策が求められる中、除去を目指す案のいくつかが試験段階に入った。
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サステイナビリティ研究が拓く 持続可能な未来 — 科学と社会の連携でSDGs達成を目指す
Editorial
News
パンケーキ形の奇妙な化石は最古の動物だった
太古の海生生物の化石から、動物がどのように大型化し複雑化したかに関する長年の疑問を解明するための足掛かりが得られた。
マウスで同性の両親から仔、雄同士では初
哺乳類の発生には、母親由来のゲノムと父親由来のゲノムが必要だ。このほど、卵と精子のゲノム機能の差異の解析がさらに進み、二母性マウスだけでなく、二父性マウスも初めて作出された。
タンポポの綿毛の秘密
タンポポの種子に付いているふわふわの冠毛は隙間が多いが、この隙間が飛行を持続させるカギのようだ。
がん免疫学者2氏にノーベル医学・生理学賞
がん患者の余命を大幅に延ばすことのできる免疫療法は、今や、がん研究の最もホットな領域の1つとなっている。
ノーベル物理学賞は革新的なレーザー技術に
女性がノーベル物理学賞を受賞するのは55年ぶりだ。
ノーベル化学賞は試験管内でタンパク質を進化させる手法に
タンパク質の進化を研究室で制御する方法が開発されたことで、バイオ燃料や新しい薬剤の開発につながった。
パルサー発見者にブレイクスルー賞
ジョスリン・ベル・バーネルはブレイクスルー賞の賞金約3億円を、科学におけるダイバーシティーの推進のために使うという。
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全米科学財団の厳しいハラスメント防止規約が発効
全米科学財団の助成金受給者がこの規約に違反した場合、所属研究機関は調査を行い、財団に報告することが義務付けられた。被害者や目撃者が直接財団に通報することもできる。
発見されたガリレオの手紙から新事実
1回目の異端審問で証拠とされたガリレオの手紙には版が2つある。ガリレオは、主張の柔らかい方が原本で、裁判所には手が加えられたものが送られたと周囲に話していたが、事実は異なるようだ。
ペイウォールをなくすための過激な計画
欧州を代表する研究助成機関が、全ての科学論文を出版と同時に無料で読めるようにするための「プランS」を発表した。
TOOLBOX: クラウドコンピューティング入門
科学者たちを引き付けているクラウドコンピューティング。その始め方について、経験者が助言する。
News Feature
宇宙ゴミ問題に打つ手はあるか
地球周回軌道にはゾンビ衛星やロケットの残骸、衝突によって生じた破片など、2万個以上の人工物があり、大きな交通リスクとなっている。研究者らは、宇宙ゴミがもたらす脅威を減じる方法を模索中だ。
News & Views
浸透性農薬の根深い問題
スルホキシイミン系の農薬への曝露が、マルハナバチのコロニーに重大な悪影響を与えることが示された。この知見は、ハチを殺虫剤にさらすリスクへの懸念がネオニコチノイド類のみに限定されるべきではないことを示唆している。
木星の磁場は特異だった
木星の磁場は、他のあらゆる既知の惑星の磁場と異なっていることが分かってきた。この観測結果は、大惑星(木星型惑星)の内部構造の解明に大きな意味を持つ可能性がある。
タンパク質は合成と同時に複合体に組み立てられる
酵母細胞のほとんどのタンパク質複合体は、そのサブユニット群の合成が完了する前に組み立てが始まっていることが分かった。この機構は、タンパク質が細胞毒性を示す凝集体になることを防いでいる可能性がある。
News Scan
産後うつのメカニズム
従来の抗うつ薬とは異なる作用機序の新薬候補。
チーターのお見合いシステム
尿の匂いでマッチング。
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