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【内分泌学】新たなアプローチで内分泌撹乱化学物質の健康リスクを評価する

Nature Reviews Endocrinology

2019年11月13日

Nature Reviews Endocrinology: A new approach for assessing health risks of endocrine disruptors

Nature Reviews Endocrinology

内分泌撹乱化学物質(EDC)がヒトにもたらす潜在的な健康リスクを評価するための普遍的な枠組みを概説したコンセンサス声明が、今週、Nature Reviews Endocrinology に掲載される。

EDCはホルモン作用を阻害する化学物質であり、そのため、健康リスク(例えば、がん、生殖障害、認知障害、肥満)に影響が及ぶ可能性がある。全ての人々はEDCに曝露されている。EDC曝露によるハザード(危険有害性)の可能性に関しては、数多くの個別研究が行われてきたが、こうした研究データを統合して、EDCのハザードを特定するために役立つ広く受け入れられた体系的な方法はない。このようなコンセンサスの欠如は、規制当局の混乱を招き、その結果、人々が潜在的に危険なEDCに曝露された。

今回、Michele La Merrillと15名の共著者は、発がん物質のハザード特定を向上させた研究に触発されて、ホルモン作用とEDCの影響に関するデータに基づいて、EDCのカギとなる10種類の特徴を提唱している。例えば、その1つは、EDCがホルモン受容体と相互作用し、あるいはホルモン受容体を活性化するというもので、その一方でEDCがホルモン受容体に拮抗するという特徴も提示されている。このコンセンサス声明では、ビスフェノールA(BPA)を例にとって、EDCのような化学物質を評価する際に、EDCのカギとなる特徴(10種類)を機構的データの特定、整理、使用にどのように適用するのかという点も考察されている。BPAについては、EDCのカギとなる特徴が10種中9種認められることを示す証拠が数多く集まっている。

doi: 10.1038/s41574-019-0273-8

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