注目の論文
ケレスの最も暗い場所で検出された水氷
Nature Astronomy
2016年12月16日
Water ice detected in the darkest places on Ceres
今週、準惑星ケレス表面の永久影の領域に水氷が存在するという論文が掲載される。
ケレスは永久影に水氷が発見された、月、水星に続く3番目の惑星体である。ケレスでの水の存在は、2014年に地球からの観測で発見され、2015年3月から準惑星を周回しているドーン探査機によって確認された。地質学的な時間スケールで水分子を捉えることができたとき、太陽の光が届かない領域では水氷が見つかる天然の場所である。
Thomas Platzたちは、ドーン探査機のフレーミング・カメラで撮影されたケレスの北極領域にあるクレーターの画像を処理した。Platzたちは600個以上のクレーターに永久影を発見し、そのうちの10個は明るく輝く特徴を示した。分光学的解析は、これらの特徴が水氷の存在を示していることを裏付けた。
氷で満たされた永久影の領域を持つ水星と比べて、これらの輝点の場所の数が相対的に少ないことは、ケレスにおける水の捕獲能力や、捕獲された氷がどのように消失したかの知見をもたらす可能性がある。さらにPlatzたちは、影になった領域で捕獲されて氷になることが太陽系の大気を持たない天体では一般的な過程であることを、この発見は示していると指摘する。
doi: 10.1038/s41550-016-0007
注目の論文
-
1月17日
進化:初期の人類は100万年以上前に過酷な砂漠の条件に適応したCommunications Earth & Environment
-
1月16日
人類学:鉄器時代のブリテンにおけるケルトの「ガールパワー」Nature
-
1月16日
環境:ノルドストリーム海底パイプラインの漏れによるメタン排出量の調査Nature
-
1月9日
古生物学:パンクとエモの化石が軟体動物進化の理解を揺るがすNature
-
1月9日
生物多様性:淡水生物の約4分の1が絶滅の危機に瀕しているNature
-
1月2日
地質学:イエローストーンの火山活動は北東方向に移動しているかもしれないNature