地球科学:地球内核の回転が遅くなっている可能性がある
Nature Geoscience
2023年1月24日
Earth science: Earth’s inner core rotation may be slowing down
以下のプレスリリースに、更新がありました。
地球の固体の内核の回転がマントルの回転に比べて最近減速し、マントルよりもゆっくりと回転している可能性があることを報告する論文が、今週 Nature Geoscienceに掲載される。この発見は、回転の変化は数十年スケールで起きている可能性を示唆しており、地球深部の過程がどのように表面に影響を与えるかについての理解を助けるかもしれない。
地球の内核は、固体地球の他の部分と流体の外核により分け隔たられており、地球自体の回転と異なる回転をすることが可能となっている。内核の自転は、外核で生成された磁場によって駆動されており、マントルの重力効果と釣り合っている。内核がどのように回転しているかを知ることで、これらの層がどのように相互作用をしているかが明らかになるかもしれない。しかし、内核の回転速度や、回転速度がどのように変化しているかは論争となっている。
Yi YangとXiaodong Songは、ほぼ同じ地震により同じ経路で地球内核を通過した地震波の波形と走時の差を1960年から解析した。彼らは、2009年ごろからそれまで顕著な時間変化を示していた経路がほとんど変化を示さず、内核の回転が停止したことを示していることを見いだした。彼らはまた、このことが、内核が、前回の転回点が1970年代初めに起きた70年の振動の一部としてゆっくりと回転していることに関連している可能性を明らかにしている。著者たちは、この変動が磁場や一日の長さなどの地球表面における地球物理学的観測量の変化と相関があることを示している。
著者たちは、この内核回転の振動は、地球表層システムの周期的変化と一致しており、地球の異なる層間の相互作用を示していると結論付けている。
doi: 10.1038/s41561-022-01112-z
注目の論文
-
4月2日
気候変動:南極海の温暖化が熱帯降雨に及ぼす影響Nature Communications
-
3月13日
気候科学:記録的な海洋温度が気候モデルに合致するかもしれないNature
-
3月13日
環境:19世紀後半以降、地中海地域の降水量はほぼ安定しているNature
-
3月13日
考古学:西ヨーロッパで発見された最古の顔の一部Nature
-
3月11日
気候変動:温室効果ガス排出は人工衛星を脅かすかもしれないNature Sustainability
-
3月7日
惑星科学:月面において氷が存在するさらなる候補地Communications Earth & Environment