注目の論文
グリーンランド・ヘルハイム氷河の長期分離活動
Nature Geoscience
2011年12月12日
Long-term calving activity at Helheim Glacier, Greenland
グリーンランドのヘルハイム氷河における氷山の分離速度が現在のレベルに達したことは紀元1890以来一度しかなかったとの報告が寄せられている。この発見は、氷山の分離による氷放出速度には大きな変動があるにもかかわらず、現在観測されている活動は異常に高いことを示唆している。 C Andresenたちは、ヘルハイム氷河からセルミリク・フィヨルドへの氷山の分離の速度をフィヨルドで得られたコア堆積物を用いて再現した。彼らは、砂粒子の年間の堆積量には大きな変動があり、氷山の分離には大きな変動があることが示唆されることを見いだした。それにもかかわらず、現在の高い速度は記録の中で際立っており、同様な活動は過去に1930年代に一度あったきりである。 Andresenたちは、グリーンランドの大陸棚の上にある水塊が極域の海水ではなく大西洋による影響を受けるとき、およびその地域の夏季が暑いときに分離速度が高くなると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1349
注目の論文
-
12月19日
天文学:月の年齢はより古いNature
-
12月19日
気候変動:南極の海氷減少が嵐の発生を促すNature
-
12月17日
惑星科学:土星の環が若々しい外観を保っている理由Nature Geoscience
-
12月12日
天文学:Firefly Sparkleが初期の銀河形成に光を当てるNature
-
12月11日
気候変動:世界的な観光産業による二酸化炭素排出量は増加し、不平等であるNature Communications
-
12月10日
Nature's 10:2024年の科学に影響を与えた10人Nature