注目の論文

最近まで活動していた月の地形

Nature Geoscience

2012年2月20日

Recently active lunar landscapes

月は最近の5000万年以内までテクトニクス的活動を経験していたと、今週号のNatureGeoscience onlineに発表された研究が報告している。これまでは、内部が冷却したことで月が最近縮んでいることによって形成されたと考えられている、10億年よりは若くないテクトニクス的徴候が最も若いものとされてきた。 Thomas Watters等はルナー・リコネッサンス軌道船のカメラにより得られた画像を解析した。彼らは、月の地殻が伸張し拡大したことで形成されたと考えられる、月の高地と玄武岩の海での細い谷状地形を同定した。このような特徴は初期の状態を保っており、衝突クレーターで横切られていることもほとんどなく、比較的最近形成されたことを示唆している。 月進化の熱的モデルは、月の表面が現在は圧縮場にあることを示している。しかしながら、ここで見つかった断層は月の表面が伸張場にあることを示唆しており、月が形成後に完全に融解したことはなかった可能性があることを意味している。

doi: 10.1038/ngeo1387

「注目の論文」一覧へ戻る

プライバシーマーク制度