注目の論文

熱帯の火山噴火は熱帯の寒冷化を起こす

Nature Geoscience

2008年12月22日

Tropical volcanic eruptions drive cooling in the tropics

Nature Geoscience

過去450年間にわたって、熱帯地方の火山から噴出されるガスとエアロゾルは噴火後に熱帯の海面水温を降下させた、とNature Geoscience(電子版)の研究が示している。同様な関連性は北半球高緯度地方でもみられるが、熱帯で一貫したパターンが観測されたのは初めてである。

R D'Arrigoらは、珊瑚と年輪に記録された温度のデータをインド洋と太平洋にわたって収集した。1815年に起きたインドネシアのタンボラ火山噴火の後で寒冷化が起きたことはよく知られているが、低緯度地域で起きたほとんどの火山噴火とその後に起きた海面水温の低下との間には、明瞭な相関がみられた。研究チームは、噴火と海面水温の低下との関連性は、熱帯の温度が地球表面に到達する太陽光の量に敏感であることを際だたせていると結論している。

doi: 10.1038/ngeo393

英語の原文

注目の論文

「注目の論文」一覧へ戻る

advertisement
プライバシーマーク制度