注目の論文
インドネシアの火災における人間の影響
Nature Geoscience
2009年2月23日
A human hand in Indonesian fires
インドネシアの深刻な火災(世界中で最も大気の質が悪いことの原因となっている)は、干ばつと関連性があるだけでなく、土地利用と人口密度とも関連がある、とNature Geoscience(電子版)に発表される。スマトラ島は少なくとも1960年代から大規模な火災の被害を被っているが、インドネシア領ボルネオの環境は、1972年と1982年の干ばつの間頃から、耐火性が高い状況から火事に弱い状況に変わった。
R Fieldらは、この地域で1960年までさかのぼった空港の視程記録が、人工衛星データが使えるようになる以前の時期について、火災の頻度を測定するために用いることができることを発見した。これらの記録を解析して研究者は、過去20年間に大規模火災が発生した降水量の下限を定義した。しかしながら、インドネシア領ボルネオは、人口密度と森林伐採が極度に増加して、土地利用が小規模な必要最低限の生活のための農業から大規模産業的農業と農林業へと変化するまでは、乾燥していた年でも大規模火災に対して抵抗力があるようにみえた。
研究者は、火災をもたらした干ばつは、これまで考えられていたように、主にエルニーニョの影響と関連性があるのではないことも発見した。その代わりに、インド洋の気候パターンが同じように重要であることがわかった。
doi: 10.1038/ngeo443
注目の論文
-
4月23日
気候変動:温暖化が進む世界で急激な「気温の変化」が増えているNature Communications
-
4月22日
気候:都市のヒートアイランド現象による気温関連死の評価Nature Climate Change
-
4月11日
環境:世界のプラスチックのうち、再生材料から製造されたものは10%未満Communications Earth & Environment
-
4月10日
考古学:狩猟採集民がマルタに向けて出帆Nature
-
4月10日
惑星科学:月の裏側の水の存在量の評価Nature
-
4月9日
遺伝学:古代のDNAから湖魚の早期導入が明らかにNature Communications