注目の論文
長期間の熱波でも温度の低い森林
Nature Geoscience
2010年9月6日
Cool forests in long-term heatwaves
ヨーロッパの草原は最初は蒸発量が増加したために熱波の際に温度が低いままであったが、土壌中の水分がなくなるとより急速に加熱されたとNature Geoscience(電子版)に発表された研究が報告している。それとは対照的に、森林では土壌中の水分はよりゆっくりと蒸発し、そのために初期の温度は上昇するが長期的には温度は低くなる。
A Teuling等はヨーロッパの草原と森林で観測塔の観測網から得られたエネルギー流量の測定を解析した。その結果、地面の表面は熱波の初期においては森林は草原の2倍の速さで温度上昇することが分かった。しかしながら、雨が降らない時はいったん乾燥してしまうと草原は大気に対する主要な熱源として森林を上回ってしまう。
この過程により、2003年夏の熱波終盤におけるフランスの異常高温を説明できる可能性がある。
doi: 10.1038/ngeo950
注目の論文
-
11月13日
地球科学:2022年のマウナロア火山の噴火を調査するNature Communications
-
11月12日
惑星科学:ボイジャー2号が天王星をフライバイしたのは太陽の異常現象の最中だったNature Astronomy
-
11月12日
気候変動:南極の氷が人為的な温暖化が1.5℃の温暖化の限界に近づいていることを示唆しているNature Geoscience
-
11月8日
気候変動:プライベート航空による二酸化炭素排出量の大幅な増加Communications Earth & Environment
-
11月7日
地球科学:インドプレートとユーラシアプレートの収束の加速を説明するNature
-
10月25日
保護:深刻な絶滅の危機に瀕するスマトラトラに対してより大きな保護が必要Scientific Reports