注目の論文

ヨーロッパの放出を釣り合わせる

Nature Geoscience

2009年11月23日

Balancing European emissions

供給原料と農業からのメタンと亜酸化窒素の放出は、ヨーロッパの森林と草原による二酸化炭素の取り込みを無効にしているという報告が寄せられている。

D Schulzeらは、2000年から2005年の間におけるヨーロッパの二酸化炭素、メタン、および亜酸化窒素の流量見積もりをまとめ、ヨーロッパに対する温室効果ガスの釣り合いを明らかにした。森林と草原は二酸化炭素の吸収源として働くようにみえる。しかしながら、農業によるメタンと亜酸化窒素の放出はこの吸収源と完全に相殺しており、大陸全体にわたって温室効果ガスの釣り合いはほぼ中立となっている。

研究者は、農業と伐採が将来的により集中的に行われるようになったときには、ヨーロッパが大きな温室効果ガス放出源となる可能性があると警告している。

doi: 10.1038/ngeo686

「注目の論文」一覧へ戻る

プライバシーマーク制度