注目の論文
酸性化が海洋雑音を増大させる
Nature Geoscience
2009年12月21日
Acidification increases ocean noise
高緯度海洋は、今世紀にはすむにはますますうるさい場所になる可能性がある、とNature Geoscience(電子版)に発表される。雑音のレベルが増大することは、イルカが一時的に耳が聞こえなくなったり、クジラの大量座礁を引き起こしたりするなど、海洋生物の行動や生活に影響を及ぼしうる。
海洋中の低周波の音は、雨、波、海洋生物、および音響システム、船舶、建設などの人間活動によって生成される。世界中の海洋で音を吸収する化学物質濃度は、二酸化炭素濃度の上昇により引き起こされる海洋酸性化の結果として減少している。T Ilyinaらは、モデル・シミュレーションを用いて、海洋のpH低下は高緯度地域および深層水が形成される地域で最大60%海水音響吸収を減少させることを示した。
このことは、海洋中の音響伝播が変わることでヒゲクジラなどの海洋食物網の頂上にいる種に影響を及ぼす可能性がある。
doi: 10.1038/ngeo719
注目の論文
-
11月21日
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
11月21日
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
11月20日
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications
-
11月19日
気候変動:パリ協定を達成するために、CO2の受動的吸収を計算から分離するNature
-
11月18日
惑星科学:嫦娥6号のサンプルが裏側の月火山活動の年代を特定Nature
-
11月13日
地球科学:2022年のマウナロア火山の噴火を調査するNature Communications