注目の論文
1年以上前からエルニーニョが予測可能
Nature Geoscience
2010年2月22日
El Nino predictable more than a year in advance?
インド洋の気候状態を正確に知ることで、世界中の天気と降雨のパターンに被害をもたらすエルニーニョとラニーニャの発生を予測できる可能性があることが報告された。この情報を用いると、十分な精度で14か月前に予測を出すことが現実的となり、信頼できる予測の現在の限界よりも数か月前に出すことができることになる。
T Izumoらは、簡単な予測モデルを用いて、インド洋で特徴的な気候振動であるインド洋双極子の負の位相は、通常はちょうどエルニーニョの1年前に起きることを示した。同様に、インド洋双極子の正の位相は、その後にラニーニャが続いて起こる。インド洋と太平洋はインド洋双極子に応答する大気循環のパターンによって密接に関連しており、その結果、太平洋を吹く風に影響を及ぼすことが示唆されている。
関連するNews & ViewsでP Websterは、次のように述べている。「エルニーニョとラニーニャの予測限界が拡張されれば、インド洋と太平洋の海域は、経験的および力学的な予測手法の中に含まれることになるだろう」。
doi: 10.1038/ngeo760
注目の論文
-
12月19日
天文学:月の年齢はより古いNature
-
12月19日
気候変動:南極の海氷減少が嵐の発生を促すNature
-
12月17日
惑星科学:土星の環が若々しい外観を保っている理由Nature Geoscience
-
12月12日
天文学:Firefly Sparkleが初期の銀河形成に光を当てるNature
-
12月11日
気候変動:世界的な観光産業による二酸化炭素排出量は増加し、不平等であるNature Communications
-
12月10日
Nature's 10:2024年の科学に影響を与えた10人Nature